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不安障害・パニック障害

Anxiety disorder/Panic disorder

不安障害・パニック障害|多摩中央病院 - 多摩市・聖蹟桜ヶ丘駅・永山駅の精神科・心療内科

不安障害・パニック障害

Anxiety disorder / Panic disorder

不安障害・パニック障害

不安障害には、前触れもなく突然、動悸や息苦しさの症状が出現するパニック発作を主症状とするパニック障害、さまざまな出来ごとに対して不安を過剰に持つ全般性不安障害、特定の状況、例えば電車など閉鎖空間において不安・恐怖を感じる空間恐怖(広場恐怖)、人前での会話に強い不安を感じる社会不安障害(社交不安症)などがあります。特にパニック障害におけるパニック発作は死んでしまうのではないかという恐怖伴う苦痛な経験ですから、一度パニック発作を経験すると、再び発作に襲われるという予期不安が強くなり、パニック発作が起きるのを回避するために行動が変化します。

不安障害・パニック障害の原因

不安は人間が生きるための基本的な機能です。その不安が日常生活に支障をきたすほど強くなり不安障害に発展するかの原因は完全には分かっていません。ただし、不安障害は、重要な人間関係の破綻や生命を脅かすような災害への暴露などのストレスが引き金になって生じることが知られています。また不安障害は家族内で受け継がれる傾向があります。身体の病気や薬の使用または中止によっても、不安が生じることがあります。不安の原因になる身体的な病気として、不整脈などの心疾患、副腎皮質機能や甲状腺機能亢進症など内分泌疾患、慢性閉塞性肺疾患など呼吸器系疾患があります。

不安障害・パニック障害の治療

精神療法や薬物療法による治療が必要となります。特にパニック障害に対しては、さまざまな種類の精神療法が有効です。曝露療法では、その人が予期不安を感じる状況や対象に、実際に、あるいは想像の中で繰り返し向き合わせ、刺激が効果を失うまで、不安を反復して経験してもらいます。一般的には、簡単に耐えられる弱い曝露から開始し、曝露のレベルを段階的に実際の状況に近づけていって、実際に被害が生じる可能性が低いことを経験し自信を獲得していただくことを目的としています。また、パニック発作が起きる状況を回避せず、自分が今抱いている恐怖心には根拠がないことを認識し、ゆっくりとした一定の呼吸をするなど、緊張感を和らげリラックスする方法を学ぶなどの認知行動療法も有効です。
薬物療法では、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などの抗うつ薬と、ベンゾジアゼピン系薬剤など抗不安薬が有効です。抗不安薬は即効性がありますが、眠気を催し依存傾向になることがあるため、通常は抗うつ薬の効果が出たら、用量を減らし服用中止を目指します。

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