統合失調症の原因は正確には解明されていませんが、統合失調症になりやすい要因(脳の働きの障害)をもっている人が、人間関係のさまざまなストレス、人生の転機で経験する強い緊張を契機として、発症することが示唆されています。根本的には脳の働きの障害であり、親の育て方が悪いからといった原因で起こるのではありません。
統合失調症の幻覚や妄想に対しては、抗精神病薬を中心とした薬物療法が有効です。抗精神病薬の作用は、神経伝達物質の一つであるドーパミンを介した情報伝達をブロックすることにあります。このような抗精神病薬を中心とした薬物療法の作用から、統合失調症ではドーパミンを介した神経の働きが過剰になり幻覚や妄想が生じるというドーパミン仮説が考えられています。
統合失調症
Schizophrenia